第一種電気工事士 用語集

第一種電気工事士の学習で出てくる用語227語の意味を、分野別にまとめました。用語を選ぶと、関連する用語やその用語が出てくる問題へ進めます。

電気の基礎理論(18語)

RLC直列
RLC直列回路は、抵抗R・コイルL・コンデンサCを直列に接続した交流回路。 インピーダンスはZ=√{R²+(XL−XC)²}で求め、XLとXCが等しいとき(直列共振)Zは最小のRとなり、電流が最大になる。各素子の電圧はベクトルで合成するため、単純な足し算にはならない。
Y結線
Y結線は、三相の各相の一端を共通の中性点にまとめ、他端を線路につなぐ結線方法。 線間電圧は相電圧の√3倍、線電流は相電流と等しい。中性点を接地したり、中性線を引き出したりできる。 三相の電力はP=√3×線間電圧×線電流×力率で求め、結線方法によらず同じ式を使う。
Δ結線
Δ結線は、三相の各相を三角形の輪のようにつなぎ、各頂点から線路を引き出す結線方法。 相電圧は線間電圧と等しく、線電流は相電流の√3倍になる。変圧器のΔ結線は第3高調波電流を内部で循環させ、外部に出しにくくする。 同じ抵抗負荷をΔ結線にすると、Y結線より消費電力は3倍になる。
インピーダンス
インピーダンスは、交流回路で電流の流れにくさを表す量で、抵抗とリアクタンスを合わせたもの。単位はΩ。 直列回路ではZ=√(R²+X²)で求め、電流はI=V/Zで計算する。力率はR/Zで表される。 コイルとコンデンサを含むRLC直列回路ではZ=√{R²+(XL−XC)²}となる。
オームの法則
オームの法則は、抵抗に流れる電流が電圧に比例し、抵抗に反比例するという法則で、V=RIで表す。 交流回路では抵抗の代わりにインピーダンスZを使ってV=ZIとする。回路計算の基本となる。
リアクタンス
リアクタンスは、コイルやコンデンサが交流電流を妨げる度合いで、単位はΩ。 コイルの誘導性リアクタンスはXL=2πfL(周波数に比例)、コンデンサの容量性リアクタンスはXC=1/(2πfC)(周波数に反比例)。抵抗と違い電力を消費しない。 周波数が高くなるとコイルは電流を通しにくく、コンデンサは通しやすくなる。
三相交流
三相交流は、位相が120度ずつずれた3つの交流を組み合わせた電気方式。 三相電力はP=√3×線間電圧×線電流×力率で求める。Y結線・Δ結線で相と線の電圧・電流の関係が異なる。
並列回路
並列回路は、複数の抵抗や負荷を同じ2点の間に接続した回路。 各枝路には同じ電圧が加わり、全体の電流は各枝路の電流の和になる。合成抵抗はどの抵抗よりも小さくなる。
交流回路
交流回路は、大きさと向きが周期的に変わる電圧・電流を扱う回路。 抵抗のほかコイルやコンデンサのリアクタンスが働き、電圧と電流の間に位相差が生じる。電力は有効電力・無効電力・皮相電力に分けて考える。
分圧
分圧は、直列に接続した抵抗に、抵抗値の比に応じて電圧が分かれること。 単相3線式で中性線が断線すると、上下の負荷が直列になり、200Vが負荷の抵抗の比で分圧されるため、一方の負荷に過大な電圧が加わる。
力率
力率は、皮相電力に対して有効電力が占める割合で、cosθで表す。 有効電力P=VIcosθ、無効電力Q=VIsinθ、皮相電力S=VIの関係があり、P=Scosθとなる。誘導電動機など遅れ力率の負荷が多い需要家では、進相コンデンサで力率を改善する。
合成抵抗
合成抵抗は、複数の抵抗を1つに置き換えたときの抵抗値。直列ではR1+R2、2つの並列では(R1×R2)/(R1+R2)で求める。 ブリッジ回路が平衡している場合は、中央の抵抗に電流が流れないので取り除いて計算できる。
正弦波
正弦波は、瞬時値が正弦関数に従って周期的に変わる交流の波形。 実効値は最大値の1/√2倍で、商用電源の100Vは実効値を表す。周波数は1秒間の繰り返しの数。 角周波数ω=2πfを使い、瞬時値はv=Vm sinωtで表す。平均値は最大値の2/π倍で、実効値と区別する。
無効電力
無効電力は、コイルやコンデンサと電源の間を行き来するだけで、仕事に使われない電力。Q=VIsinθで、単位はvar。 遅れの無効電力は進相コンデンサの進み無効電力で打ち消せる。有効電力P、皮相電力Sとの間にはS²=P²+Q²の関係がある。 遅れ無効電力が大きい需要家ほど力率が低い。
皮相電力
皮相電力は、交流回路の電圧の実効値と電流の実効値の積で表す見かけの電力(S=VI)。単位はV・A(kV・A)。 有効電力P=Scosθ、無効電力Q=Ssinθの関係があり、変圧器の容量は皮相電力で表す。 皮相電力S、有効電力P、無効電力Qの間にはS²=P²+Q²の関係がある。
直流回路
直流回路は、電圧と電流の向きが時間によって変わらない回路。 オームの法則やキルヒホッフの法則を使って、各部の電流・電圧・電力を求める。コンデンサは充電が終わると電流を通さず、コイルは単なる導線として扱える。
線路損失
線路損失は、配電線の抵抗に電流が流れることで熱として失われる電力で、電流の2乗に比例する。 力率を改善して電流を減らすと損失は大きく減る。たとえば電流が0.8倍になれば損失は0.64倍になる。 損失は電線1本あたりI²rで、単相2線式では2I²r、三相3線式では3I²rとなる。
過電圧
過電圧は、電路に通常の使用電圧を超えて加わる電圧。雷サージや開閉サージ、単相3線式の中性線断線などで生じる。 機器の絶縁破壊や焼損の原因になるため、避雷器やSPDで抑え、中性線には過電流遮断器を入れないなどの対策をとる。 雷による過電圧は、避雷器で大地へ逃がして機器を守る。

配電理論・配線設計(21語)

コンデンサ
コンデンサは、2枚の電極の間に絶縁物をはさみ、電荷を蓄える素子。交流に対しては容量性リアクタンスXC=1/(2πfC)をもち、電流の位相を電圧より進ませる。 高圧受電設備では進相コンデンサとして遅れ無効電力を打ち消し、力率を改善するのに使う。必要な容量は、有効電力P×(改善前のtanθ−改善後のtanθ)で求める。
中性線断線
中性線断線は、単相3線式電路の中性線が切れること。 上下の負荷が不平衡だと、2つの負荷が直列になって200Vを分け合い、負荷の小さい(抵抗の大きい)側に100Vを大きく超える電圧が加わって機器が壊れるおそれがある。そのため中性線には過電流遮断器を入れない。
力率改善
力率改善は、遅れ力率の負荷に進相コンデンサを並列に接続し、遅れ無効電力を打ち消して力率を1に近づけること。 電源から流れる電流が減るため、線路の電圧降下や電力損失が小さくなり、電気料金の割引も受けられる。必要なコンデンサ容量はP×(tanθ1−tanθ2)で求める。
単相2線式
単相2線式は、2本の電線で単相交流を供給する配電方式。 電線1本の抵抗をrとすると、電圧降下は2Ir(力率を考えると2I(rcosθ+xsinθ))、電力損失は2I²rになる。
単相3線式
単相3線式は、2本の外線と1本の中性線で配電し、100Vと200Vの両方を使える方式。 負荷が平衡していれば中性線に電流が流れず、同じ電力を送る単相2線式より電線の損失が少ない。中性線が断線すると不平衡な負荷に異常な電圧が加わる。
地絡
地絡は、電路の一部が絶縁不良などで大地とつながり、大地へ電流が流れる状態。 感電や火災の原因になるため、地絡継電器や漏電遮断器で検出して遮断する。低圧側の機器で完全地絡が起きると、地絡電流はB種接地とD種接地の抵抗を直列に通って流れ、外箱の電位はD種接地抵抗の分担分だけ上がる。
対地電圧
対地電圧は、電路と大地との間の電圧。接地式電路では電線と大地間の電圧、非接地式電路では電線間の電圧をいう。 住宅の屋内電路は原則として対地電圧150V以下とされ、絶縁抵抗の基準値も対地電圧で区分される。 単相3線式100/200Vでは、200Vの回路でも対地電圧は100Vになる。
最大需要電力
最大需要電力は、一定期間の中で最も大きかった需要電力(一般に30分間の平均電力の最大値)。 需要率や負荷率の計算に使い、受電設備や変圧器の容量を決める基準になる。 電力会社との契約電力(デマンド)の決定にも使われ、デマンド監視装置で管理する。電気料金の基本料金にも影響する。
直列リアクトル
直列リアクトルは、高圧進相コンデンサに直列に接続するリアクトル。 第5高調波などの高調波電流がコンデンサで拡大するのを抑え、投入時の突入電流も抑える。容量はコンデンサのリアクタンスの6%が標準。 コンデンサの端子電圧はリアクトルの分だけ高くなるため、コンデンサの定格電圧に注意する。
短絡電流
短絡電流は、電位の異なる導体どうしが低いインピーダンスで接触(短絡)したときに流れる大きな電流。 三相短絡電流は、定格電流×100/%Z(百分率インピーダンス)で求める。遮断器は、受電点の三相短絡電流を遮断できる遮断容量のものを選ぶ。 短絡電流が大きいほど、機器や電線に大きな電磁力と熱が加わる。
許容電流
許容電流は、電線の温度を絶縁物の許容温度以下に保ちながら、連続して流せる電流の上限。 導体の太さ、絶縁物の種類、周囲温度、敷設方法で決まり、同じ管に複数本収める場合は電流減少係数を掛ける。架橋ポリエチレン絶縁のCVケーブルはビニル絶縁より許容温度が高い。
誘電損
誘電損は、交流電圧を加えた絶縁物の内部で生じる損失。絶縁物の誘電正接(tanδ)に比例する。 高圧ケーブルの電力損失は、導体の抵抗損、絶縁体の誘電損、金属シースのシース損からなる。tanδの測定は絶縁劣化の診断にも使う。 ケーブルの絶縁体が劣化すると誘電正接が大きくなり、誘電損も増える。
負荷率
負荷率は、ある期間の平均需要電力を、同じ期間の最大需要電力で割った割合(%)。 値が大きいほど設備が平均的に使われていることを示す。需要率(最大需要電力÷設備容量)と区別して計算する。 負荷率は、平均需要電力÷最大需要電力×100で求める。負荷率が高いほど、設備を効率よく使っている。
進相コンデンサ
進相コンデンサは、負荷と並列に接続して遅れ無効電力を補償し、力率を改善するコンデンサ。 高圧のものは高調波の拡大や突入電流を抑えるため直列リアクトル(容量の6%)と組み合わせ、開閉には高圧カットアウトや真空電磁接触器などを使う。 低圧のものは電動機と並列に、手元開閉器の負荷側に接続する。
遮断器
遮断器は、負荷電流の開閉に加え、短絡などの事故電流も遮断できる開閉器。高圧では真空遮断器(VCB)が多く使われる。 無負荷でしか操作できない断路器、負荷電流しか開閉できない負荷開閉器との違いが問われ、受電点の短絡電流を遮断できる遮断容量のものを選ぶ。
遮断容量
遮断容量は、遮断器が安全に遮断できる電流の大きさを、電力(MV・A)で表した能力。 遮断器は、設置点の三相短絡容量(基準容量×100/%Z)以上の遮断容量をもつものを選ぶ。 遮断容量が不足すると、事故時に遮断器が電流を遮断できず、破損や波及事故につながる。
配電線路
配電線路は、配電用変電所から需要家へ電力を届ける電線路。日本の高圧配電線は一般に6.6kVの三相3線式(非接地方式)。 柱上変圧器などで低圧に下げ、単相3線式などで住宅に配電する。 配電線路の電圧降下や損失を減らすため、力率改善や電線の太線化を行う。
電力損失
電力損失は、電線や機器で電気エネルギーの一部が熱などとして失われる電力。 配電線では電線の抵抗による損失が電流の2乗に比例し、単相2線式で2I²r、三相3線式で3I²rとなる。高圧ケーブルでは、導体の抵抗損のほか、絶縁体の誘電損と金属シースのシース損も生じる。
電圧降下
電圧降下は、電線のインピーダンスによって、送電端より負荷側の電圧が下がること。 三相3線式では√3I(Rcosθ+Xsinθ)、単相2線式では2I(Rcosθ+Xsinθ)で近似する(R・Xは電線1線あたり)。力率を改善すると電流が減り、電圧降下も小さくなる。
需要率
需要率は、最大需要電力を、接続されている負荷設備の容量の合計で割った割合(%)。 設備がすべて同時に最大で使われるわけではないことを表し、変圧器容量の算定に使う。負荷率や不等率と区別して計算する。 需要率は、最大需要電力÷設備容量×100で求める。
高調波
高調波は、基本周波数(50Hz・60Hz)の整数倍の周波数をもつ電圧・電流の成分。 インバータなどの電力変換装置から発生し、進相コンデンサや変圧器の過熱、機器の誤動作の原因になる。高圧の進相コンデンサには直列リアクトルを付けて第5高調波などの拡大を防ぐ。

電気応用(23語)

LED
LEDは、発光ダイオードのことで、半導体のpn接合に順方向の電流を流すと光を出す素子。 白熱電球や蛍光ランプより発光効率が高く寿命が長い。直流で点灯し、電流の向きに極性がある。照明器具として、消費電力の比較や特徴が問われる。 同じ明るさを得るための消費電力が小さく、発熱も少ない。
VVVF
VVVFは、可変電圧可変周波数のことで、インバータで出力の電圧と周波数をともに変え、誘導電動機の回転速度を滑らかに制御する方式。 周波数を変えると同期速度が変わり、電圧も比例して変えることで磁束を一定に保つ。エレベーターや空調機器などの省エネルギー運転に使われる。
V結線
V結線は、単相変圧器2台で三相電力を変換する結線方法。Δ結線の1台が故障したときの応急運転などに使う。 出力は単相変圧器1台の容量の√3倍で、2台分の容量に対する利用率は√3/2≒0.866、同じ変圧器3台のΔ結線に比べた出力比は約57.7%になる。
Y-Δ始動
Y-Δ始動は、三相かご形誘導電動機を、始動時は固定子巻線をY結線、加速後はΔ結線に切り替えて運転する始動方法。 始動時に各巻線へ加わる電圧が1/√3になるため、始動電流と始動トルクはともに全電圧始動の約1/3になる。 切替えにはタイマーリレーと電磁接触器を組み合わせた制御回路を使う。
かご形
かご形は、回転子の鉄心に導体棒を通し、両端を端絡環でつないだ、かごのような回転子をもつ誘導電動機の形式。 構造が簡単で丈夫なため最も広く使われる。始動電流が大きいので、Y-Δ始動やインバータなどで始動電流を抑える。 回転子に巻線と外部抵抗をもつ巻線形とは区別される。
インバータ
インバータは、直流を、周波数と電圧を調整した交流に変換する装置。 交流電源を一度コンバータで直流にし、インバータで任意の周波数の交流に戻して、誘導電動機の速度制御(VVVF)や太陽光発電のパワーコンディショナなどに使う。スイッチング動作で高調波を発生させる点にも注意する。
トップランナー方式
トップランナー方式は、省エネルギー法に基づき、その時点で最も効率の高い製品を基準に、機器のエネルギー消費効率の目標を定める制度。 三相誘導電動機も対象で、高効率電動機は損失が小さく定格電流は下がる一方、始動電流が大きくなる場合があり、遮断器の選定に注意が必要になる。
ヒステリシス損
ヒステリシス損は、鉄心が交流で繰り返し磁化されるときに、磁化の遅れ(ヒステリシス)によって熱として失われる損失。 うず電流損とともに変圧器の鉄損を構成し、周波数に比例する。けい素鋼板を使うことで小さくできる。 鉄心の材料の磁化特性で決まり、負荷電流には関係しない。
三相変圧器
三相変圧器は、三相交流の電圧を1台で変換する変圧器。 単相変圧器3台を組み合わせる場合より設置面積が小さい。結線の組み合わせ(Δ-Y、Δ-Δなど)により一次と二次の位相がずれることがあり、並行運転では位相変位を一致させる必要がある。
並行運転
並行運転は、2台以上の変圧器の一次側と二次側をそれぞれ並列に接続して負荷に電力を供給する運転。 単相変圧器では、極性が一致していること、変圧比(巻数比)が等しいこと、百分率インピーダンスが等しいこと、抵抗とリアクタンスの比が等しいことが条件。三相変圧器では相回転と位相変位の一致も必要になる。
光束
光束は、光源から出る光の量を、人の目の感じ方で評価した量で、単位はルーメン(lm)。 照明設計の光束法では、必要な照度E〔lx〕と床面積A、照明率U、保守率Mから、ランプ1灯あたりの光束Fと灯数Nを求める(E=FNUM/A)。 光源から出る全光束を消費電力で割ったものが発光効率(lm/W)。
変圧器
変圧器は、鉄心に巻いた一次・二次巻線の電磁誘導で、交流の電圧や電流の大きさを変える機器。電圧比は巻数比に等しく、電流比は巻数比の逆になる。 損失には負荷に関係しない鉄損(無負荷損)と、負荷電流の2乗に比例する銅損(負荷損)があり、両者が等しいときに効率が最大になる。
変圧器利用率
変圧器利用率は、設置した変圧器の容量の合計に対して、実際に取り出せる出力の割合。 V結線では、単相変圧器2台の容量の和2Pに対して出力が√3Pなので、利用率は√3/2≒0.866(86.6%)になる。 Δ結線の3台のうち1台が故障したとき、残る2台でV結線にして運転を続けられる。
始動トルク
始動トルクは、電動機が停止状態から回り始めるときに発生するトルク(回転力)。 誘導電動機をY-Δ始動すると始動電流とともに約1/3に小さくなるため、重い負荷は始動しにくくなる。 負荷のトルクより始動トルクが小さいと、電動機は回り始められない。巻線形誘導電動機は二次抵抗を大きくして始動トルクを大きくできる。
照度
照度は、照らされる面に入る光束の、単位面積あたりの量。単位はルクス(lx)。 点光源の真下の照度は光度I〔cd〕を距離rの2乗で割って求め(E=I/r²)、斜めに入射する場合は入射角θのcosθを掛ける。 照度計で測り、作業の内容に応じた推奨照度が規格で定められている。
百分率インピーダンス
百分率インピーダンスは、定格電流を流したときのインピーダンスによる電圧降下が、定格電圧の何%にあたるかで表した値(%Z)。 短絡電流は定格電流×100/%Z、短絡容量は基準容量×100/%Zで求められ、遮断器の遮断容量の選定に使う。変圧器の並行運転では%Zが等しいことが条件になる。
蓄電池
蓄電池は、充電と放電を繰り返して使える電池(二次電池)。非常用電源や太陽光発電の電力の貯蔵に使う。 鉛蓄電池は電解液に希硫酸を使い、1セルの公称電圧は2V。アルカリ蓄電池は電解液に水酸化カリウム溶液を使い、1セルあたり約1.2V。 充電方式には、常時充電しておく浮動充電やトリクル充電などがある。
誘導電動機
誘導電動機は、固定子の回転磁界によって回転子に電流を誘導し、その電流と磁界の作用で回る電動機。 回転速度は同期速度Ns=120f/pより少し遅く、遅れの割合をすべりs=(Ns−N)/Nsで表す。三相の場合は2線を入れ替えると逆回転する。 停止状態からの始動時には定格電流の数倍の始動電流が流れる。
逆2乗の法則
逆2乗の法則は、点光源による照度が、光源からの距離の2乗に反比例するという法則(E=I/r²)。 距離が2倍になると照度は1/4になる。斜めの面では入射角の余弦cosθを掛けて求める。 点光源とみなせる程度に光源から離れた位置で成り立つ。光源の光度が同じなら、距離を半分にすると照度は4倍になる。
鉄損
鉄損は、変圧器などの鉄心で生じる損失で、ヒステリシス損とうず電流損の和。負荷の大きさに関係しないため無負荷損とも呼ばれる。 負荷電流の2乗に比例する銅損と等しくなったとき、変圧器の効率は最大になる。 鉄心にけい素鋼板を使い、薄い板を積み重ねることで鉄損を小さくする。
鉛蓄電池
鉛蓄電池は、正極に二酸化鉛、負極に鉛、電解液に希硫酸を使う蓄電池。1セルの公称電圧は2V。 放電すると両極に硫酸鉛ができ、電解液の比重が下がる。充電すると比重が戻るため、比重で充電状態を判断できる。 過放電や放置による硫酸鉛の結晶化(サルフェーション)は劣化の原因になる。
電解液
電解液は、電池の内部でイオンを移動させ、電極の化学反応を支える液体。 鉛蓄電池では希硫酸、アルカリ蓄電池では水酸化カリウム水溶液を使う。鉛蓄電池の電解液は放電すると比重が下がる。 鉛蓄電池は、電解液の量が減ったら精製水を補充する。電解液が人体に付くと危険なため、取扱いには保護具を使う。
高効率電動機
高効率電動機は、損失を減らして効率を高めた三相誘導電動機で、トップランナー基準に対応したものが普及している。 定格電流は従来品より小さくなる一方、始動電流が大きくなる場合があり、配線用遮断器の選定に注意が必要。 回転速度がわずかに速くなるため、ポンプやファンでは負荷の動力が増えることがある。

電気機器・蓄電池・配線器具・材料・工具(30語)

CT
CT(変流器)は、高圧回路の大きな電流を、計器や保護継電器で扱える小さな電流(定格二次電流は一般に5A)に変える計器用変成器。 電流計や過電流継電器(OCR)と組み合わせて使う。一次側に電流が流れている状態で二次側を開放すると、二次側に高い電圧が生じて危険なため、計器を外すときは二次側を短絡する。
CVTケーブル
CVTケーブルは、架橋ポリエチレンで絶縁しビニルで外装した単心ケーブル(CV)3本をより合わせたケーブル。 3心CVに比べて放熱がよく許容電流が大きいうえ、曲げやすく端末処理もしやすいため、高圧の受電用ケーブルや低圧幹線に広く使われる。高圧用は導体の外側に遮へい銅テープを持つ。
LBS
LBS(高圧交流負荷開閉器)は、通常の負荷電流を開閉できる高圧の開閉器。短絡電流は遮断できないため、限流ヒューズと組み合わせて短絡保護を行う。 PF・S形の主遮断装置や、変圧器・進相コンデンサの開閉に使われる。無負荷でしか開閉できない断路器、事故電流を遮断できる遮断器との違いが問われる。
SPD
SPDは、サージ防護デバイスのことで、雷などによる一時的な過電圧(サージ)を制限し、サージ電流を大地へ逃がして機器を守る装置。 低圧の分電盤や通信線などに取り付ける。高圧の受電設備で同じ役割を受け持つのは避雷器(LA)。
VCB
VCB(真空遮断器)は、真空の容器の中で接点を開き、アークを速やかに消して負荷電流や短絡電流を遮断する高圧の遮断器。 過電流継電器(OCR)や地絡継電器と組み合わせ、CB形の主遮断装置として使う。保守が容易で、高圧受電設備で広く使われる。
VCT
VCTは、計器用変圧器(VT)と変流器(CT)を1つの箱に収めた電力需給用計器用変成器。 高圧受電設備の受電点付近に設け、電力会社の取引用電力量計へ電圧と電流を供給する。 電力会社が設置する取引用の機器で、需要家側の保護継電器には使わない。高圧受電設備の単線結線図では、受電点の近くに電力量計とともに描かれる。
VT
VT(計器用変圧器)は、高圧の電圧を計器や継電器で扱える低い電圧(定格二次電圧は一般に110V)に変える計器用変成器。 電圧計や電力計、不足電圧継電器などに接続する。一次側には限流ヒューズを設け、二次側を短絡すると過大な電流が流れるため短絡させない。
VVF
VVFは、600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形の略で、ビニルで絶縁した導体を平形のビニルシースでまとめた低圧配線用ケーブル。 住宅などの屋内配線に広く使われる。キャブタイヤケーブルとは別の種類。 直径1.6mmや2.0mmの2心・3心が多く、ケーブル工事で造営材に沿って直接施設できる。
インサート
インサートは、コンクリートの天井や床に打ち込んで埋め込み、あとから吊りボルトをねじ込んで機器や配管を吊るすための、めねじをもつ金具。 ケーブルラックやダクトの吊り下げに使われ、写真鑑別で出題される。
ケーブル
ケーブルは、絶縁した導体の外側をさらにシース(外装)で保護した電線。VVF、CV、CVTなどがある。 絶縁電線と違いシースがあるため、管に収めずに造営材に沿って施設できる(ケーブル工事)。VVFは平形のビニルシースケーブルで、キャブタイヤケーブルとは別の種類。
コンセント
コンセントは、電気機器の差込みプラグを接続するための配線器具。100V用・200V用、接地極付き、抜け止め形、引掛形などがあり、刃受けの形で電圧や定格を区別する。 回路の電圧に合わない形のものは使えず、たとえば100V用の引掛形コンセントは200Vの回路に使えない。
ハーネスジョイントボックス
ハーネスジョイントボックスは、事務所のフリーアクセスフロア(OAフロア)の下で、ケーブルを分岐・接続するために使うボックス。 コネクタ式で配線を接続でき、レイアウト変更に対応しやすい。写真鑑別で出題される。
バスダクト
バスダクトは、帯状の導体を金属製のダクトに収めた配線材料で、ビルや工場で大電流の幹線に使う。 造営材に取り付ける場合の支持点間の距離は3m以下とし、終端部は閉そくする。ダクトには使用電圧に応じた接地工事を施す。
パイプベンダ
パイプベンダは、薄鋼電線管や厚鋼電線管などの金属管を、任意の角度に曲げるための工具。 金属管の曲げ半径は管の内径の6倍以上とする。写真鑑別で用途を問われる。
フリーアクセスフロア
フリーアクセスフロアは、床の上にもう1段床を設け、その間の空間に配線を通せるようにした二重床。事務所や電算室で使う。 床下での配線の接続にはハーネスジョイントボックスなどを使う。
停電作業
停電作業は、電路を停電させて行う作業。開路した開閉器には施錠や表示をし、検電器で停電を確認し、残留電荷を放電させてから短絡接地器具を取り付けて作業する。 作業後は短絡接地器具を外し、作業者の退避を確認してから送電する。
回転子鉄心
回転子鉄心は、誘導電動機の回転子に使う鉄心で、うず電流損を減らすため薄いけい素鋼板を積み重ねた円筒形をしている。 外周の溝に導体(かご形では導体棒)を収める。
張線器
張線器は、架空電線や支線などをつかんでたるみを取り、張力を調整するための工具(シメラー、カムアロングなど)。 架空電線路の工事に使い、写真鑑別で用途が問われる。
断路器
断路器(DS)は、点検などのときに電路を目に見える形で切り離すための高圧の開閉器。 負荷電流を開閉する能力がないため、遮断器などで電流を切ってから操作する。縦に取り付ける場合は、刃が自重で閉路しないよう、接触子(刃受)を上にする。 断路器を開くときは、先に遮断器や負荷開閉器を開いて電流を切る。
架空電線
架空電線は、電柱などに支持して空中に張った電線。 高圧架空電線の高さは、道路を横断する場合は地表上6m以上、鉄道を横断する場合はレール面上5.5m以上、その他の場所は地表上5m以上が基本。 低圧の架空電線にはOW線、高圧の架空電線には高圧絶縁電線やケーブルを使う。
漏電遮断器
漏電遮断器は、低圧電路の地絡(漏電)を零相変流器で検出し、電路を自動的に遮断する装置。 人が触れるおそれのある場所の金属製外箱をもつ60Vを超える低圧機器の電路などに施設する。定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の高感度高速形は感電防止に使われる。
照明器具
照明器具は、光源を取り付けて点灯させる器具。使う場所に応じて防水形・防爆形などがあり、可燃性ガスのある危険場所では防爆構造の照明器具を使う。 写真や図記号から器具の種類と使用場所を答えさせる問題で出題される。
真空電磁接触器
真空電磁接触器(VMC)は、真空中で接点を開閉する電磁接触器。開閉の寿命が長く、高圧電動機や進相コンデンサなど、開閉回数の多い負荷に使う。 短絡電流は遮断できないため、限流ヒューズと組み合わせて使う。 操作コイルで真空バルブの接点を開閉する。真空中で消弧するため、接点の消耗が少ない。
短絡接地器具
短絡接地器具は、停電作業中の誤送電や誘導による電圧から作業者を守るため、停電させた電路の各相を短絡して接地する器具。 取り付けるときは先に接地側を接続してから電路側に取り付け、取り外すときは逆に電路側を先に外す。
計器用変成器
計器用変成器は、高電圧や大電流を、計器や保護継電器で扱える値に変える機器の総称で、電圧を変える計器用変圧器(VT)と電流を変える変流器(CT)がある。 VTの二次側は短絡させず、CTの二次側は開放しない。二次側にはD種接地工事を施す。 二次側に計器や継電器を接続して使う。
限流ヒューズ
限流ヒューズは、短絡電流が最大値に達する前に溶断して、電流を小さく抑えながら遮断する高圧ヒューズ(PF)。 PF・S形の主遮断装置や、計器用変圧器・負荷開閉器の短絡保護に使う。溶断するとストライカが飛び出し、負荷開閉器を開路させる。 一度溶断すると交換が必要になる。
電磁接触器
電磁接触器(MC)は、操作コイルに電流を流して電磁石で主接点を開閉する開閉器。電動機回路の頻繁な開閉に使う。 熱動継電器と組み合わせたものが電磁開閉器(MS)で、補助接点は自己保持回路や表示灯の回路に使う。 開閉回数の多い用途に適している。コイルの電圧が下がると接点が開く。
電磁開閉器
電磁開閉器(MS)は、電磁接触器と熱動継電器(サーマルリレー)を組み合わせ、電動機の運転・停止と過負荷保護を行う開閉器。 押しボタンスイッチなどの制御回路で操作する。 熱動継電器が動作すると、電磁接触器のコイル回路を開いて電動機を止める。配線図では押しボタンや表示灯と組み合わせた回路として問われる。
高圧カットアウト
高圧カットアウト(PC)は、内部にヒューズを入れた高圧の開閉器で、変圧器や進相コンデンサの開閉と短絡保護に使う。 変圧器では容量300kV・A以下、進相コンデンサでは50kvar以下のものに使えるとされる。
高頻度開閉
高頻度開閉は、電動機の始動・停止のように開閉を何度も繰り返す使い方。 断路器は無負荷開閉用、負荷開閉器は負荷電流の開閉用、遮断器は事故電流の遮断用で、高頻度開閉には開閉寿命の長い真空電磁接触器が向いている。 開閉の回数が多い負荷には、機械的・電気的な寿命の長い開閉器を選ぶ。

電気工事の施工方法(47語)

A種接地
A種接地は、高圧や特別高圧の機器の鉄台・金属製外箱、避雷器などに施す接地工事。 接地抵抗は10Ω以下、接地線は直径2.6mm以上の軟銅線(引張強さ1.04kN以上の金属線)とする。人が触れるおそれのある場所では、接地極を地下75cm以上に埋め、接地線の地表上2mまでを合成樹脂管などで覆う。
B種接地
B種接地は、高圧または特別高圧の電路と低圧電路を結合する変圧器の、低圧側の中性点(中性点がなければ低圧側の1端子)に施す接地工事。 変圧器内部で高圧と低圧が混触したとき、低圧側の電位上昇を抑えるのが目的。接地抵抗値は1線地絡電流Igから150/Ig〔Ω〕以下(混触時の自動遮断装置があれば300/Ig・600/Ig)として求める。
CD管
CD管は、自己消火性(耐燃性)をもたない合成樹脂製可とう電線管。オレンジ色のものが多い。 燃えやすいため、原則として直接コンクリートに埋め込んで使い、露出や隠ぺい場所への配管には使えない。自己消火性のあるPF管との使い分けが問われる。 管相互の接続にはCD管用のカップリングを使う。
C種接地
C種接地は、使用電圧が300Vを超える低圧機器の金属製外箱などに施す接地工事。 接地抵抗は10Ω以下(地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置があれば500Ω以下)、接地線は直径1.6mm以上の軟銅線とする。300V以下の低圧機器にはD種接地工事を施す。
D種接地
D種接地は、使用電圧300V以下の低圧機器の金属製外箱や、高圧計器用変成器の二次側電路などに施す接地工事。 接地抵抗は100Ω以下(地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置があれば500Ω以下)、接地線は直径1.6mm以上の軟銅線とする。 住宅などの低圧機器の外箱に最も多く施す接地工事。
GR付PAS
GR付PASは、地絡継電装置(GR)を組み合わせた柱上の高圧気中負荷開閉器(PAS)。電力会社との責任分界点に設置する。 構内で地絡事故が起きると自動で開路し、事故が配電線へ波及するのを防ぐ。短絡電流は遮断できないため、短絡時は開かずに電力会社側の遮断を待つ機能(SOG)を持つものが多い。
OW
OWは、屋外用ビニル絶縁電線の記号で、低圧の架空配電線路に使う電線。 絶縁が薄く、屋内配線用の絶縁電線としては認められていないため、金属管工事や合成樹脂管工事など屋内の配線には使えない。 屋外用ビニル絶縁電線の英語の略記で、配線図や材料表では記号で示される。電線の種類と使える工事の組み合わせとして問われる。
PF管
PF管は、自己消火性(耐燃性)をもつ合成樹脂製可とう電線管。曲げやすく、屋内の露出・隠ぺい配管やコンクリート埋込みに使える。 自己消火性のないCD管は原則コンクリート埋込みに限られるので、使える場所の違いが問われる。 管とボックスの接続にはPF管用のボックスコネクタ、管相互の接続にはPF管用カップリングを使う。
UGS
UGSは、地中線用の地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(ガス開閉器)。地中引込みの受電設備で、電力会社との責任分界点に設置する。 架空引込みで使うGR付PASの地中線版にあたり、構内の地絡事故を切り離して波及事故を防ぐ。
アンカ
アンカは、支線の下端を地中に固定するための金具(支線アンカ)。地中に埋めた根かせなどとつないで支線の張力を受け止める。 支線は亜鉛めっき鋼より線、途中に入れる玉がいし、下端のアンカなどで構成される。
ケーブルラック
ケーブルラックは、多数のケーブルをはしご状の金属製の架台に載せて支持し、まとめて敷設するための設備。 金属製のものは接地工事を施し、ケーブルは一定間隔で緊縛して固定する。防火区画を貫通する部分には防火措置が必要。
シーリングコンパウンド
シーリングコンパウンドは、防爆工事のシーリングフィッチングの中に充てんする封止材。 電線管の中を通って爆発の炎やガスが他の場所へ伝わるのを防ぐ。
シーリングフィッチング
シーリングフィッチングは、可燃性ガスなどがある危険場所の金属管工事で、電線管の途中に設けて内部をシーリングコンパウンドで封止する付属品。 爆発の炎やガスが電線管を通って伝わるのを防ぐ。写真鑑別で防爆工事の材料として出題される。
ストライカ
ストライカは、高圧限流ヒューズが溶断したときに飛び出すピンで、負荷開閉器の引外し機構を動かして3相とも開路させる。 PF・S形の主遮断装置で、1相だけヒューズが切れて欠相運転になるのを防ぐ。 ストライカの動作で負荷開閉器の引外し機構が働き、ヒューズが切れていない相も同時に開路する。
主遮断装置
主遮断装置は、高圧受電設備の受電点の近くに設け、構内で事故が起きたときに受電を遮断する装置。 遮断器(VCBなど)と過電流継電器を組み合わせるCB形と、限流ヒューズと負荷開閉器を組み合わせるPF・S形がある。PF・S形は受電設備容量300kVA以下に限られる。
低圧分岐回路
低圧分岐回路は、低圧幹線から分かれて負荷へ電気を送る回路。分岐点の近くに、その回路を保護する過電流遮断器と開閉器を施設する。 過電流遮断器は原則として分岐点から3m以下に置くが、分岐する電線の許容電流が幹線の過電流遮断器の定格電流の35%以上なら8m以下、55%以上なら距離の制限はない。
低圧配線
低圧配線は、使用電圧が低圧の屋内・屋側・屋外の電気配線。 工事の種類ごとに施設方法が決まっており、弱電流電線と同じボックスなどに収める場合は堅ろうな隔壁を設けるなどの措置が必要になる。 金属管工事、合成樹脂管工事、ケーブル工事などがあり、施設場所と使用電圧で選べる工事が決まる。
可とう導体
可とう導体は、母線と機器の端子との接続部などに入れる、たわみ性のある導体。 地震の揺れや温度変化による伸縮で機器や端子に無理な力がかかるのを防ぐ。電流を制限する機能(限流作用)はない。
可燃性ガス
可燃性ガスがある場所は、電気設備の火花や熱が爆発の原因になりうる危険場所。 配線は金属管工事(薄鋼電線管以上)かケーブル工事に限られ、電気機械器具は耐圧防爆構造などの防爆構造のものを使う。可とう接続部には耐圧防爆形のフレキシブルフィッチングを使う。
合成樹脂管工事
合成樹脂管工事は、絶縁電線をVE管・PF管・CD管などの合成樹脂管に収めて施設する工事。 管の支持点間の距離は1.5m以下、管相互や管とボックスの差込み深さは管の外径の1.2倍以上(接着剤を使えば0.8倍以上)。管内で電線を接続しない。 管が絶縁物なので金属管工事のような接地工事は不要。
地中ケーブル
地中ケーブルは、地中電線路に使うケーブル。管路式、暗きょ式、直接埋設式で施設する。 埋設深さや防護の方法は施設方式と場所ごとに電技解釈で定められ、高圧の地中電線路には、物件の名称・管理者名・電圧の表示が求められる。 地中に施設する電線には絶縁電線ではなくケーブルを使う。
地中電線路
地中電線路は、ケーブルを地中に施設した電線路で、施設方式には管路式、暗きょ式、直接埋設式がある。 電線にはケーブルを使い、重量物の圧力に耐える管や堅ろうなトラフなどで防護する。 管路式は管に、暗きょ式はとう道などにケーブルを収め、直接埋設式はトラフなどで防護して直接埋める。
埋設深さ
埋設深さは、地中電線路のケーブルや管を地表から埋める深さで、施設方式(管路式・直接埋設式)と、車両などの重量物の圧力を受けるかどうかで、電技解釈に最低値が定められている。 重量物の圧力を受ける場所ほど深く埋めるか、堅ろうな管などで防護する。 直接埋設式では、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所で1.2m以上、その他の場所で0.6m以上が基本。
埋設表示
埋設表示は、高圧や特別高圧の地中電線路で、掘削工事などによる損傷を防ぐため、物件の名称・管理者名・電圧を地中電線路に沿って表示すること(表示シートなど)。 需要場所に施設する長さの短いものなど、一定の条件では省略できる。 表示シートは、ケーブルの上の地中に埋めて掘削時に気付けるようにする。
対地静電容量
対地静電容量は、電線と大地の間に存在する静電容量。ケーブルが長いほど大きくなる。 高圧の構内ケーブルが長いと、構外で地絡が起きたときにこの静電容量を通って零相電流が流れ、普通の地絡継電器が不要動作するおそれがある。その対策に地絡方向継電器(DGR)を使う。
屋外用ビニル絶縁電線
屋外用ビニル絶縁電線(OW)は、低圧の架空配電線路に使う絶縁電線。 屋内配線用の絶縁電線ではないため、金属管工事や合成樹脂管工事など屋内の配線工事には使えない。 記号はOW。絶縁物の厚さが屋内用の絶縁電線より薄く、管に収めて使う屋内配線には適さない。材料の写真や名称から使える工事を選ばせる形で問われる。
平形保護層工事
平形保護層工事は、平形導体合成樹脂絶縁電線を平形保護層(上部保護層・上部接地用保護層・下部保護層)で保護して、造営物の床面や壁面に施設する低圧屋内配線の工事。床面では平形保護層を粘着テープで固定し、適当な防護装置を設ける。 電技解釈の156-1表で使えるのは、点検できる隠ぺい場所のうち乾燥した場所で、使用電圧300V以下のものに限られる。住宅以外の場所では、電線は20A用か30A用でアース線のあるものを使い、電路は対地電圧150V以下で、定格電流30A以下の過電流遮断器で保護される分岐回路とし、地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。平形保護層は造営材を貫通させず、上部保護層・上部接地用保護層やジョイントボックス・差込み接続器の金属製外箱にはD種接地工事を施す。 旅館・ホテルの宿泊室、学校や幼稚園・保育園の教室、病院・診療所の病室、フロアヒーティングなど発熱線を施設した床面、粉じん・可燃性ガス・危険物・火薬庫などの特殊な場所には施設できない。住宅では、日本電気技術規格委員会が承認した規格の要件によって施設する。
弱電流電線
弱電流電線は、電話線や信号線など、小さな電流を通す電線。 低圧配線と同じボックスや管に収めると混触のおそれがあるため、原則として分けて施設し、同じボックスに収める場合は堅ろうな隔壁を設けるなどの措置をとる。 電話線のほか、インターホンやテレビの信号線も弱電流電線にあたる。
接地工事
接地工事は、機器の金属製外箱や電路の一部を、接地線と接地極で大地につなぐ工事。感電や火災、混触による危険を防ぐ。 A種・B種・C種・D種の4種類があり、それぞれ施す対象、接地抵抗値、接地線の太さが電技解釈で定められている。 接地線は、人が触れるおそれのある場所では合成樹脂管などで防護する。
支持点間距離
支持点間距離は、ケーブルや電線管などを造営材に固定する支持点の間隔で、工事の種類ごとに上限が決まっている。 ケーブルを造営材の下面・側面に沿って施設する場合は2m以下、合成樹脂管は1.5m以下、バスダクトは3m以下が代表的な値。 金属管工事や金属線ぴ工事でも、支持の方法が工事ごとに定められている。
支線工事
支線工事は、電柱が電線の張力で傾かないよう、電柱から斜めに張った支線で支える工事。 支線には亜鉛めっき鋼より線を使い、安全率を確保し、途中に玉がいしを入れて電気的に絶縁する。下端はアンカ(根かせ)で地中に固定する。
爆燃性粉じん
爆燃性粉じんは、マグネシウムやアルミニウムなど、空気中で着火すると爆発する金属の粉じん。 これがある危険場所の配線は、金属管工事(厚鋼電線管など)かケーブル工事に限られ、ボックスや接続部も粉じん防爆構造のものを使う。
玉がいし
玉がいしは、電柱の支線の途中に入れる磁器製の絶縁物。 電線が支線に触れたときでも、支線の下部へ電気が流れて人が感電するのを防ぐ。
直接埋設
直接埋設式は、地中電線路の施設方式のひとつで、ケーブルを堅ろうなトラフなどの防護物に収めて、直接地中に埋める方式。 埋設深さは、車両などの重量物の圧力を受ける場所かどうかで定められた値以上とする。 ケーブルの上部を堅ろうな板やトラフで覆い、掘削による損傷を防ぐ。
端末処理
端末処理は、ケーブルの端部で、絶縁や遮へい層を処理して機器などに接続できるようにする作業(終端接続部)。 高圧ケーブルでは、遮へい層の端に集中する電界をストレスコーンで緩和し、遮へい銅テープは接地する。屋外では雨や塩分に耐える形の終端接続部を使う。
絶縁電線
絶縁電線は、導体をビニルなどの絶縁物で被覆しただけで、外装(シース)をもたない電線。IV線などがある。 造営材に直接施設できないため、金属管・合成樹脂管・線ぴなどに収めて使う。 屋内配線用にはIV線やHIV線、屋外の架空電線にはOW線やDV線が使われる。
耐塩害
耐塩害は、海岸に近い場所などで、がいしやケーブル端末に付いた塩分による絶縁低下に耐えること。 がい管形の耐塩害屋外終端接続部や耐塩がいしを使い、がいしの洗浄などで対策する。 塩分が付着した状態で雨や霧にさらされると、表面の漏れ電流が増えてせん絡事故の原因になる。
軟銅線
軟銅線は、焼きなまして軟らかくした銅線で、曲げやすいため接地線などに使う。 接地線の太さは、A種接地は直径2.6mm以上、C種・D種接地は1.6mm以上の軟銅線が基本。 硬銅線は引張強さが大きく、架空電線に使われる。電線の導体としても、屋内配線用の絶縁電線に軟銅線が使われる。
過電流遮断器
過電流遮断器は、過負荷や短絡による過電流を検出して回路を自動的に遮断する装置の総称で、配線用遮断器やヒューズなどがある。 低圧の分岐回路では、分岐点から原則3m以下の場所に施設する。 過電流遮断器の定格電流は、保護する電線の許容電流を基準に選ぶ。
金属線ぴ工事
金属線ぴ工事は、金属製の幅の狭い溝状の線ぴに絶縁電線を収めて施設する工事。 使用電圧300V以下で、乾燥した展開した場所または点検できる隠ぺい場所に限られ、湿気の多い場所や水気のある場所には施設できない。 線ぴにはD種接地工事を施すが、条件により省略できる。
防爆
防爆は、可燃性ガスや粉じんがある場所で、電気設備が火花や高温で爆発の着火源にならないようにすること。 耐圧防爆構造や内圧防爆構造など、場所の危険度に応じた構造の電気機器を使い、配線方法も制限される。 可燃性ガスの場所では耐圧防爆構造などの機器を使い、配線工事の種類も限られる。
防爆工事
防爆工事は、可燃性ガスや爆燃性粉じんなどがある危険場所で、電気設備が爆発の原因にならないように行う電気工事。 金属管工事やケーブル工事に限り、管の接続部はねじ込み接続とし、シーリングフィッチングで炎やガスの伝わりを防ぐ。可とう接続には防爆形のフレキシブルフィッチングを使う。
限流作用
限流作用は、短絡電流が本来の最大値に達する前に遮断して、流れる電流のピークを抑える働き。限流ヒューズや限流遮断器が持つ。 可とう導体や断路器には限流作用はない。
隔壁
隔壁は、ボックスやダクトの中で、異なる種類の電線どうしを分けるために設ける仕切り。 低圧配線と弱電流電線を同じ金属製ボックスに収める場合は、堅ろうな隔壁を設けるなどの条件を満たす必要がある。 ダクトの中を仕切って異なる電線を収める場合にも隔壁を設ける。
離隔距離
離隔距離は、感電・混触・火災を防ぐため、電線どうしや電線と他の設備の間にとる距離。 低圧屋内配線と弱電流電線・水管・ガス管などとの離隔、高圧と低圧のケーブルの離隔などが、工事の種類ごとに電技解釈で定められている。 離隔が取れない場合は、絶縁性のある隔壁を設けるなどの措置をとる。
高圧引込
高圧引込は、電力会社の高圧配電線から需要家の受電設備へ電気を引き込むこと。架空引込みでは責任分界点にPAS、地中引込みではUGSを設ける。 引込ケーブルと他の配線との離隔距離などが電技解釈で定められている。 引込線の取付点から受電設備までを構内の高圧引込ケーブルでつなぐ。
高調波対策
高調波対策は、高調波電流の発生や拡大を抑え、機器への悪影響を防ぐための対策。 進相コンデンサへの直列リアクトル(コンデンサのリアクタンスの6%)の挿入、高調波フィルタの設置、多パルス化したインバータの採用などがある。 高調波の発生源となる機器の側で対策することが基本となる。

自家用電気工作物の検査方法(23語)

1線地絡電流
1線地絡電流は、高圧電路の3線のうち1線が大地と接触(地絡)したときに流れる電流。高圧配電線では電力会社が値を示す。 B種接地工事の接地抵抗値の計算に使い、原則として150を1線地絡電流で割った値(150/Ig〔Ω〕)以下にする。混触時に高圧側を自動遮断する装置があれば、遮断時間に応じて300/Igや600/Igまで緩和される。
CT二次開放
CT二次開放は、一次側に電流が流れている変流器の二次回路を開いた状態のこと。 二次電流による打ち消しがなくなるため鉄心が過励磁となり、二次端子に高い電圧が生じて絶縁破壊や感電、過熱のおそれがある。変流器の二次側は開放せず、計器を外すときは先に短絡する。
DGR
DGR(地絡方向継電器)は、零相変流器(ZCT)で検出した零相電流と、零相電圧検出装置(ZPD)で検出した零相電圧の位相関係から、地絡事故が自分の構内側で起きたかどうかを判定する継電器。 構内の高圧ケーブルが長く対地静電容量が大きいと、構外の地絡事故で普通の地絡継電器が不要動作(もらい事故)することがあり、その防止に使う。
PF・S形
PF・S形は、高圧受電設備の主遮断装置の形式のひとつで、高圧限流ヒューズ(PF)と高圧交流負荷開閉器(LBS)を組み合わせたもの。 短絡は限流ヒューズで遮断するため過電流継電器は使わず、受電設備容量300kVA以下の小規模な設備に用いる。地絡保護には地絡継電装置付きの開閉器を組み合わせる。遮断器と過電流継電器を使うCB形と対比して出題される。
ZCT
ZCT(零相変流器)は、三相の電線を一括して貫通させ、地絡が起きたときに生じる零相電流(各相電流の和)を検出する変流器。 正常時は各相の電流が打ち消し合って出力がない。地絡継電器や漏電遮断器、地絡方向継電器(DGR)と組み合わせて使う。
不足電圧継電器
不足電圧継電器(UVR)は、電圧が設定値より低下したことを検出して動作する保護継電器。 停電や電圧低下のときに遮断器を開いたり、非常用発電機を起動させたりするのに使う。計器用変圧器(VT)の二次側に接続する。
保護装置試験
保護装置試験は、過電流継電器や地絡継電器などの保護継電器が、設定した値と時間で正しく動作し、遮断器を確実に開くかを確かめる試験。 継電器試験装置を使い、動作電流値・動作時間や遮断器との連動を確認する。竣工検査や定期点検で行う。 試験結果は記録して保存し、整定値の確認に使う。
劣化診断
劣化診断は、測定値や外観、運転の履歴から、電気設備の絶縁や機械的な状態がどれだけ劣化しているかを評価すること。 高圧ケーブルでは直流漏れ電流測定、誘電正接(tanδ)測定、部分放電測定などで絶縁の劣化を調べる。 診断結果をもとに、設備の更新や補修の時期を判断する。
平均力率
平均力率は、一定期間に使った有効電力量と無効電力量の積算値から求める力率。 有効電力量をWp、無効電力量をWqとすると、Wp÷√(Wp²+Wq²)で求める。瞬間の電力計の値ではなく、電力量計の積算値が必要になる。 電力会社との契約では、平均力率に応じて基本料金が割引・割増される。
接地抵抗
接地抵抗は、接地極から大地へ電流が流れるときの抵抗。値が小さいほど地絡時の電位上昇が小さい。 接地抵抗計で、被測定接地極と2本の補助接地極を一直線上に約10m間隔で配置して測定する。 接地極を深く埋める、接地極を並列に増やすなどで接地抵抗を下げられる。
温度上昇試験
温度上昇試験は、変圧器などの機器を定格の条件で運転し、巻線や油などの温度上昇が規格の限度内に収まるかを確かめる試験。 機器の製造時の試験で、竣工検査で一般に行う絶縁抵抗測定や絶縁耐力試験とは区別される。 温度上昇が大きすぎると絶縁物の劣化が早まる。
漏洩電流
漏洩電流は、絶縁物を通して大地などへ漏れて流れる電流。 停電して絶縁抵抗を測ることが難しい低圧電路では、使用電圧を加えた状態の漏洩電流が1mA以下であれば、絶縁性能を満たすとみなせる(電技解釈第14条)。 クランプ形漏れ電流計で、電路の電線を一括して挟んで測る。
直流漏れ電流
直流漏れ電流は、高圧ケーブルなどの絶縁物に直流の試験電圧を加えたときに流れる微小な電流。 電流の大きさや時間による変化、各相の不平衡を見て、絶縁の劣化を診断する(直流漏れ電流測定)。
直流試験
直流試験は、ケーブルなど静電容量の大きい電路の絶縁耐力試験を、直流電圧で行う方法。 試験電圧は交流で行う場合の試験電圧の2倍とし、10分間加える。交流に比べて試験装置を小型にできる。 試験の前後で絶縁抵抗を測り、絶縁の状態に変化がないかを確かめる。
真空度測定
真空度測定は、真空遮断器などの真空容器の中が、遮断に必要な真空度に保たれているかを調べる測定。 真空度が下がると遮断性能が落ちるため、保守点検で確認する。絶縁抵抗測定や絶縁耐力試験とは目的が異なる。 真空バルブに高電圧を加えたときの放電の有無などで真空度を判定する方法がある。
竣工検査
竣工検査は、電気設備の工事が完成したときに、使用を始める前に施工状態や安全性が基準に適合しているかを確かめる検査。 外観点検、接地抵抗測定、絶縁抵抗測定、絶縁耐力試験、保護継電器試験、遮断器の連動試験などを行う。 検査結果は記録して、自主検査の記録として保存する。
絶縁性能
絶縁性能は、電路が大地や他の電線に対して電気的に絶縁されている度合い。 低圧電路は絶縁抵抗値(または漏洩電流1mA以下)、高圧電路は規定の試験電圧に耐えるか(絶縁耐力)で確認する。 電気設備技術基準では、低圧電路の絶縁抵抗の値を、使用電圧と対地電圧の区分ごとに定めている。
絶縁抵抗測定
絶縁抵抗測定は、絶縁抵抗計(メガー)で電路と大地間や電線相互間の絶縁抵抗を測り、絶縁状態を確かめる測定。 低圧電路では、使用電圧300V以下で対地電圧150V以下なら0.1MΩ以上、その他の300V以下は0.2MΩ以上、300Vを超えるものは0.4MΩ以上が基準。高圧の電路では、定格測定電圧が1000V以上の高圧用の絶縁抵抗計を使う。
絶縁油
絶縁油は、油入変圧器などの内部に満たし、巻線の絶縁と冷却を受け持つ油。 吸湿や酸化で劣化するため、絶縁破壊電圧試験や酸価の測定で状態を調べ、劣化したらろ過や交換を行う。 油入変圧器のほか、油入コンデンサなどにも使われる。湿気が入ると絶縁破壊電圧が下がる。
絶縁耐力試験
絶縁耐力試験は、高圧の電路や機器に規定の試験電圧を加え、絶縁が破壊されないかを確かめる試験。 最大使用電圧7000V以下の電路では、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧を連続して10分間加える。公称電圧6600Vの電路は最大使用電圧6900Vなので、試験電圧は10350V。ケーブルは直流で行えば交流の2倍の電圧とする。
自主検査
自主検査は、自家用電気工作物の設置者などが、電気事業法や保安規程に基づき、設備の工事や性能を自ら確認して記録する検査。 竣工時の検査や定期点検の結果を記録し、保安の維持に役立てる。 自家用電気工作物の設置者は保安規程を定め、それに沿って点検・検査を行う。
過電流継電器
過電流継電器(OCR)は、変流器の二次電流が設定値を超えたことを検出し、遮断器に引外しの指令を出す保護継電器。 CB形の主遮断装置で短絡や過負荷の保護に使う。整定値(動作電流・時限)を設定し、保護装置試験で動作を確認する。 電流が大きいほど短い時間で動作する反限時特性のものが多い。
避雷器
避雷器(LA)は、雷などによる異常電圧が侵入したとき、その電流を大地へ流して電圧を抑え、機器の絶縁を守る装置。 A種接地工事を施し、高圧架空電線路から供給を受ける受電電力500kW以上の需要場所の引込口などに施設する。避雷器の電源側に限流ヒューズを入れると、放電電流でヒューズが切れて保護できなくなるため入れない。

配線図(22語)

CTT
CTT(電流試験端子)は、変流器(CT)の二次回路に設け、通電中でも二次側を安全に短絡したうえで、計器や継電器を切り離して試験・交換できるようにする端子。 単線結線図で変流器の二次側に描かれる。
PAS
PASは、高圧気中負荷開閉器のことで、架空引込みの受電設備で電力会社との責任分界点の電柱に取り付ける開閉器。 地絡継電装置と組み合わせたGR付PASや、短絡時は開かずに電力会社の遮断後に開く機能(SOG)を持つものが使われ、構内事故による波及事故を防ぐ。
SOG
SOGは、PASなどの開閉器に組み合わせる制御装置で、地絡事故では開閉器を開き、短絡事故では過電流を記憶して電力会社の遮断で無電圧になった後に開く方式(過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ形)。 開閉器は短絡電流を遮断できないため、この方式で構内の短絡事故を配電線から切り離す。
VTT
VTT(電圧試験端子)は、計器用変圧器(VT)の二次回路に設け、計器や継電器を切り離して試験装置を接続できるようにする端子。 単線結線図で計器用変圧器の二次側に描かれる。
ZPD
ZPD(零相電圧検出装置)は、コンデンサ形の分圧器で高圧電路の零相電圧を検出する装置。 地絡方向継電器(DGR)に零相電圧を与え、ZCTで検出した零相電流との位相関係から地絡の方向を判定させる。
ストレスコーン
ストレスコーンは、高圧ケーブルの端末で、遮へい層を切った端部に集中する電界(電気的ストレス)を円すい形の絶縁体で緩和する部品。 端末処理で使い、遮へい層の端からの絶縁破壊を防ぐ。
タイマーリレー
タイマーリレーは、入力を受けてから設定した時間が経過したあとに接点を動作させる継電器。 Y-Δ始動の切替えや、一定時間後の停止など、時間で順番を決める制御回路に使う。
ブザー
ブザーは、電流を流すと振動板などを鳴らして音で知らせる器具。 配線図ではベルとは異なる図記号で表す。警報回路や呼出し回路に使う。
低圧
低圧は、電気設備技術基準の電圧の区分で、直流750V以下、交流600V以下の電圧。 これを超え7000V以下が高圧、7000Vを超えると特別高圧。低圧用のCVTケーブルは、高圧用と違い遮へい層や半導電層を持たない。 住宅の100V・200Vや、工場の400V級の電路は低圧にあたる。
停電手順
停電手順は、安全に停電させるための操作の順序で、負荷側から順に開閉器を開き、断路器は負荷電流が流れていない状態で開く。 その後、検電器で無電圧を確認し、残留電荷の放電、短絡接地器具の取付けを行う。送電はこの逆の順序で行う。
制御回路
制御回路は、押しボタンスイッチ、電磁接触器のコイル、タイマーリレー、表示灯などで、電動機などの運転・停止を指令する回路。 自己保持回路(運転ボタンを離しても運転が続く)やインタロック回路(2つの動作が同時に起きないようにする)などの組み立てが、配線図の問題で問われる。
単線結線図
単線結線図は、三相などの多相回路を1本の線で代表させ、受電設備の機器の接続関係を簡潔に表した図。 高圧受電設備の問題では、図記号から機器の名称・役割・設置の目的を答えさせる形で出題される。
地絡電流
地絡電流は、地絡によって電路から大地へ流れる電流。 高圧では零相変流器(ZCT)で零相電流として検出し、地絡継電器や地絡方向継電器を動作させる。低圧では漏電遮断器や漏電警報器が検出に使う。 低圧側の機器で地絡すると、地絡電流はB種接地とD種接地の接地抵抗を直列に通って流れる。
押しボタンスイッチ
押しボタンスイッチは、押している間だけ接点が閉じる(または開く)スイッチで、電動機の運転・停止を指令する制御回路に使う。 運転用(メーク接点)と停止用(ブレーク接点)を組み合わせ、電磁接触器の補助接点で自己保持回路をつくる。
接点機能
接点機能は、継電器やスイッチが動作したときに回路を開いたり閉じたりする働き。 動作すると閉じるメーク接点(a接点)と、動作すると開くブレーク接点(b接点)がある。制御回路の図記号で区別して読み取る。
漏電警報器
漏電警報器は、低圧電路の地絡電流(漏洩電流)を零相変流器で検出し、設定値を超えるとブザーなどで警報を出す装置。 漏電遮断器と違い、電路を自動的には遮断しない。
表示灯
表示灯は、電源の有無や機器の運転・停止・故障などの状態を光で知らせる灯。 制御回路では電磁接触器の補助接点と組み合わせ、運転中は赤、停止中は緑などで表示する。
試験用端子
試験用端子は、計器や保護継電器の回路に設け、通電したまま安全に回路を切り替えて試験装置をつなげるようにする端子。 変流器回路の電流試験端子(CTT)と、計器用変圧器回路の電圧試験端子(VTT)がある。
限時動作
限時動作は、入力を受けてから設定した時間が経ったあとに接点が開閉する動作。タイマーリレーの接点で、図記号では接点に時間の遅れを示す記号を付ける。 Y-Δ始動の切替えや、一定時間後の停止に使う。
零相電圧
零相電圧は、三相電路の各相の対地電圧のベクトル和で、正常時はほぼ0だが、地絡が起きると現れる電圧。 零相電圧検出装置(ZPD)で検出し、零相電流とともに地絡方向継電器(DGR)で地絡の方向を判定するのに使う。 非接地方式の配電線で地絡が起きると、地絡相の対地電圧が下がり、健全相の対地電圧が上がる。
電位傾度
電位傾度は、単位長さあたりの電位の変化で、電界の強さを表す。 高圧ケーブルの遮へい層を切った端部では電位傾度が大きくなり絶縁破壊しやすいため、ストレスコーンで緩和する。
高圧ケーブル
高圧ケーブルは、6.6kVなど高圧の電路に使うケーブルで、CVやCVTが代表的。導体の外側に半導電層、架橋ポリエチレンの絶縁体、遮へい銅テープ、ビニルシースを持つ。 端末処理ではケーブルカッタや電工ナイフで被覆をはぎ、ストレスコーンを取り付け、遮へい層を接地する。

発電・送電・変電施設(22語)

オフセット
オフセットは、架空電線路で上下に並ぶ電線を水平方向にずらして配置すること。 電線に付いた雪や氷が落ちて電線が跳ね上がる(スリートジャンプ)ときに、上の電線と下の電線が接触して短絡するのを防ぐ対策として使う。 雪の多い地域の架空電線路で、上下の電線の水平方向の位置をずらして施設する。
ガスタービン
ガスタービンは、圧縮した空気に燃料を吹き込んで燃焼させ、その高温高圧の燃焼ガスで羽根車を回して動力を得る原動機。 起動が速く、非常用発電やコンバインドサイクル発電に使われる。排気の熱を回収して蒸気タービンを回すと、全体の熱効率が高くなる。
コロナ放電
コロナ放電は、高電圧の送電線の表面付近で電界が強くなり、周囲の空気が部分的に電離して起こる弱い放電。 電力損失(コロナ損)やラジオ・通信への雑音障害の原因になる。電線を太くする、1相を複数の電線に分ける多導体方式にするなどで表面の電界を弱めて抑える。
コンバインドサイクル
コンバインドサイクル発電は、ガスタービンで発電したあと、その高温の排気ガスの熱を排熱回収ボイラで回収して蒸気をつくり、蒸気タービンでも発電する方式。 2種類のタービンを組み合わせることで、汽力発電単独より熱効率が高くなる。起動・停止が比較的速い。
コージェネレーション
コージェネレーションは、1つのエネルギー源(燃料)から電気と熱を同時に取り出して利用するシステム(熱電併給)。 エンジンやガスタービン、燃料電池で発電し、その排熱を給湯や冷暖房に使うため、電気だけを使う場合より総合的なエネルギー効率が高くなる。
スリートジャンプ
スリートジャンプは、架空電線に付いた雪や氷が一度に落ちたとき、電線が反動で大きく跳ね上がる現象。 上下に並んだ電線どうしが接触して短絡するおそれがあり、上下の電線を水平方向にずらすオフセットなどで対策する。 着雪や着氷の多い地域の架空電線路で問題になる。
パワーコンディショナ
パワーコンディショナは、太陽電池や燃料電池が出す直流電力を、電力系統に合った交流電力に変換する装置。 インバータのほか、系統の異常時に発電設備を切り離す保護機能や、単独運転を検出する機能を持ち、系統連系に必要となる。 太陽光発電の出力を最大にする制御(最大電力点追従)も行う。
フェランチ効果
フェランチ効果は、長い送電線やケーブル系統を軽負荷や無負荷で運転したとき、線路の静電容量による進み電流のために、受電端の電圧が送電端より高くなる現象。 夜間の軽負荷時などに起こり、分路リアクトルを入れて進み無効電力を打ち消して対策する。 架空線よりケーブル系統で起こりやすい。
プロペラ形風車
プロペラ形風車は、回転軸が地面と水平な水平軸形の風車で、大型の風力発電で最も多く使われる。 風向きに合わせて向きを変える必要がある。回転軸が地面に垂直なダリウス形などの垂直軸形とは区別される。 回転面を風上に向けるヨー制御や、羽根の角度を変えるピッチ制御で出力を調整する。
中性点接地
中性点接地は、発電機や変圧器のY結線の中性点を、直接または抵抗・リアクトルを通して大地に接続すること。 地絡時の異常電圧を抑え、保護継電器を確実に動作させる。直接接地、抵抗接地、消弧リアクトル接地などの方式があり、日本の6.6kV配電線は非接地方式が一般的。
再熱サイクル
再熱サイクルは、汽力発電で、高圧タービンで仕事をした蒸気をボイラの再熱器に戻して再び加熱し、低圧タービンに送る方式。 タービン出口の蒸気の湿り度を下げ、熱効率を高める。タービンの途中から蒸気を取り出して給水を温める再生サイクルと区別する。
多導体
多導体は、送電線の1相を2本以上の電線(素導体)に分けて、スペーサで間隔を保って張る方式。 電線表面の電界が弱まりコロナ放電が起きにくくなるほか、線路のインダクタンスが小さくなって送電容量が増える。 超高圧の送電線では、1相を2〜8本程度の素導体で構成することが多い。
太陽光発電
太陽光発電は、太陽電池の光起電力効果で、光のエネルギーを直接直流の電力に変える発電方式。 出力は日射量で変わり、パワーコンディショナで交流に変換して系統に連系する。発電時に燃料を使わず二酸化炭素を出さない。 発電量は季節や時刻、天候、パネルの向きと傾きで変わる。
抵抗接地
抵抗接地は、変圧器などの中性点と大地の間に抵抗器を入れて接地する方式。 地絡電流を抑えられるため、通信線への誘導障害が直接接地方式より小さい。一方、地絡の検出には感度のよい保護継電器が必要になる。 6.6kVの配電線は非接地方式で、抵抗接地は特別高圧の系統などで使われる。
水力発電
水力発電は、高い所の水が落ちる位置エネルギーで水車を回して発電する方式。 出力はP=9.8QHη〔kW〕(Qは流量m³/s、Hは有効落差m、ηは総合効率)で求める。揚水式発電所は、夜間の余剰電力で水をくみ上げて昼間に発電する。 落差を得る方法により、水路式、ダム式、ダム水路式に分けられる。
汽力発電
汽力発電は、燃料を燃やしてボイラで高温高圧の蒸気をつくり、蒸気タービンを回して発電する方式(火力発電の代表)。 蒸気はボイラ→過熱器→タービン→復水器→給水ポンプの順に循環する(ランキンサイクル)。熱効率を上げるため、再熱サイクルや再生サイクルが使われる。
燃料電池
燃料電池は、水素などの燃料と空気中の酸素を電気化学反応させ、化学エネルギーを直接直流の電力に変える発電装置。 反応の生成物は主に水で、排熱を給湯などに利用するコージェネレーションに使われる。出力は直流なので、交流で使うにはインバータが必要。 燃料電池は充電して使う蓄電池とは異なる。
系統連系
系統連系は、太陽光発電などの発電設備を電力会社の電力系統につなぎ、系統と協調して運転すること。 系統側の停電時に発電設備が単独で電気を送り続ける単独運転を防ぐため、パワーコンディショナなどの保護装置で異常を検出して切り離す。 連系には、電力会社との協議と、連系要件に合った保護装置の設置が必要になる。
蒸気タービン
蒸気タービンは、高温高圧の蒸気を羽根車に吹き付けて回転させる原動機。 汽力発電の主機で、コンバインドサイクル発電ではガスタービンの排熱でつくった蒸気で回す。使い終わった蒸気は復水器で水に戻す。
誘導障害
誘導障害は、電力線の電流や電圧によって、近くの通信線に電磁誘導や静電誘導で電圧が生じ、雑音や危険を与えること。 地絡電流が大きいほど電磁誘導障害が大きくなるため、直接接地より抵抗接地のほうが障害は小さい。遮へい線や離隔の確保でも対策する。 通信線を電力線と直交させる、距離を離すことでも軽減できる。
送電線路
送電線路は、発電所と変電所、変電所どうしの間で大きな電力を高い電圧で送る電線路。 高い電圧で送ると電流が小さくなり、線路の損失や電圧降下を減らせる。コロナ放電やフェランチ効果、誘導障害などへの対策が必要になる。 架空送電線路では、雷対策として鉄塔の頂部に架空地線を張る。
風力発電
風力発電は、風の運動エネルギーで風車を回し、発電機で電気に変える方式。 風車の出力は風速の3乗と受風面積に比例するため、風速が2倍になると出力は8倍になる。大型機は水平軸のプロペラ形が主流。 風速が強すぎるときは、羽根を風向きに対して逃がして回転を止め、設備を守る。

保安に関する法令(21語)

一般用電気工作物
一般用電気工作物は、600V以下で受電し、受電場所と同じ構内で電気を使う住宅や小規模な店舗などの電気工作物(電気事業法)。一定出力未満の小出力発電設備も含む。 高圧で受電する自家用電気工作物とは区別され、一般用電気工作物等の電気工事は第一種または第二種電気工事士が行う。
主任電気工事士
主任電気工事士は、電気工事業法に基づき、登録電気工事業者が営業所ごとに置く、一般用電気工作物等の工事の作業を管理する者。 第一種電気工事士、または第二種電気工事士免状の交付後3年以上の実務経験がある者がなれる。作業者は主任電気工事士の指示に従わなければならない。
営業所
営業所は、電気工事業法で電気工事業者が工事の請負契約などを行う事業所。 営業所ごとに主任電気工事士を置き、帳簿を備え、標識を掲げる。自家用電気工作物の工事を行う営業所には、絶縁抵抗計・接地抵抗計・回路計に加え、低圧検電器・高圧検電器・継電器試験装置・絶縁耐力試験装置を備える。
小規模発電
小規模発電は、一般用電気工作物に含まれる小出力の発電設備(小出力発電設備)を指す。600V以下で、太陽電池・風力・水力・内燃力・燃料電池などの発電方式ごとに出力の上限が定められている。 上限を超える発電設備は一般用電気工作物にあたらない。規定は改正されることがあるため、最新の法令で確認する。
帳簿保存
帳簿保存は、電気工事業法に基づき、電気工事業者が営業所ごとに帳簿を備え、注文者の氏名、工事の種類と施工場所、施工年月日、主任電気工事士や作業者の氏名、配線図、検査結果などを記載して5年間保存する義務。 帳簿を備えない・保存しない場合は罰則の対象になる。
接地抵抗値
接地抵抗値は、接地工事の種類ごとに定められた接地抵抗の上限。 A種は10Ω以下、B種は150/Ig(1線地絡電流)Ω以下、C種は10Ω以下、D種は100Ω以下。C種・D種は、地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば500Ω以下でよい。
特定電気用品
特定電気用品は、電気用品安全法で、構造や使用方法から特に危険や障害のおそれが多いとして指定された電気用品。ひし形のPSEマークを表示する。 電線、配線用遮断器、漏電遮断器、ヒューズ、コンセントなどが該当する。それ以外の電気用品は丸形のPSEマーク。
特殊電気工事
特殊電気工事は、自家用電気工作物の電気工事のうち、ネオン工事と非常用予備発電装置工事(電気工事士法)。 これらの作業には、経済産業大臣が交付する特種電気工事資格者認定証が必要で、第一種電気工事士の免状だけでは従事できない。 特種電気工事資格者認定証は、特殊電気工事の種類ごとに交付される。
第一種電気工事士
第一種電気工事士は、一般用電気工作物等に加え、最大電力500kW未満の需要設備などの自家用電気工作物の電気工事の作業に従事できる国家資格(電気工事士法)。 ネオン工事と非常用予備発電装置工事(特殊電気工事)は、別に特種電気工事資格者の認定が必要。免状の交付を受けた日から5年以内ごとに、自家用電気工作物の保安に関する講習を受けなければならない。
自家用電気工作物
自家用電気工作物は、電気事業の用に供するものと一般用電気工作物以外の電気工作物で、高圧で受電する工場やビルの受電設備などが該当する(電気事業法)。 電気工事士法では、このうち発電所・変電所・最大電力500kW以上の需要設備などを除いたものが第一種電気工事士の作業範囲になる。
調相設備
調相設備は、無効電力を調整する電気機械器具(電気設備技術基準の定義)。 電力用コンデンサ(進相コンデンサ)、分路リアクトル、同期調相機などがあり、電圧の調整や力率の改善に使う。 軽負荷時に電圧が上がりすぎるときは分路リアクトルで進み無効電力を吸収し、重負荷時には電力用コンデンサで電圧を支える。
軽微な工事
軽微な工事は、電気工事士法で「電気工事」から除かれ、資格がなくても行える工事(電気工事士法施行令)。 600V以下で使う差込み接続器や開閉器にコードを接続する工事、電力量計やヒューズを取り付け・取り外す工事、二次電圧36V以下の小型変圧器の二次側の配線工事、地中電線用の暗きょや管を設置する工事などが該当する。
配線用遮断器
配線用遮断器は、過負荷や短絡のときに自動で回路を遮断する低圧の遮断器。レバー操作で再投入できる。 定格電流100A以下のものは電気用品安全法の特定電気用品に指定され、ひし形のPSEマークを表示する。 100V回路用の2極1素子、200V回路用の2極2素子などがある。
電技解釈
電技解釈は、電気設備技術基準の性能を満たす具体的な施設方法を例示した、経済産業省の解釈文書(電気設備の技術基準の解釈)。 接地工事、絶縁耐力試験、電線の許容電流、配線工事の方法など、試験で問われる数値の多くがここに定められている。 電技解釈と異なる方法でも、技術基準の性能を満たすことを示せば認められる。
電気事業法
電気事業法は、電気事業の運営と、電気工作物の工事・維持・運用の保安を定める法律。 電気工作物を一般用電気工作物・小規模事業用電気工作物・自家用電気工作物などに区分し、自家用電気工作物の設置者には保安規程の作成や電気主任技術者の選任などを求める。
電気便座
電気便座は、電熱で便座を温める器具で、電気用品安全法の特定電気用品(電熱器具)に指定されている。 そのため、ひし形のPSEマークの表示が必要になる。 電気用品安全法では、電熱器具のうち電気便座のように身近で使われ危険のおそれが多いものが特定電気用品に指定されている。電気工事士は、PSEマークのない電気用品を工事に使えない。
電気工事士法
電気工事士法は、電気工事の作業に従事する者の資格と義務を定め、電気工事の欠陥による災害を防ぐための法律。 第一種・第二種電気工事士、特種電気工事資格者、認定電気工事従事者の資格と作業範囲を定め、作業時の免状の携帯や電気設備技術基準の遵守を義務づけている。
電気工事業法
電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)は、電気工事業者の登録・通知、業務の規制を定める法律。 登録の有効期間は5年。営業所ごとに主任電気工事士を置き、測定器具を備え、帳簿を5年間保存し、標識を掲げる。自家用電気工作物だけを扱う業者は、登録ではなく通知を行う。
電気用品安全法
電気用品安全法は、電気用品の製造・輸入・販売を規制し、危険や障害の発生を防ぐ法律。 電気用品にはPSEマークの表示が必要で、特定電気用品はひし形、それ以外は丸形。電気工事士は、表示のない電気用品を電気工作物の設置・変更の工事に使ってはならない。
電気設備技術基準
電気設備技術基準は、電気事業法に基づき、電気設備が備えるべき保安上の性能を定めた経済産業省令(電気設備に関する技術基準を定める省令)。 電圧の区分、絶縁性能、接地、電線路の施設などの性能を定め、具体的な方法は電技解釈に例示されている。 電気工作物の設置者には、技術基準に適合するよう維持する義務がある。
非常用予備発電装置
非常用予備発電装置は、停電時に非常用の電源を供給する発電装置。 その工事(非常用予備発電装置工事)は電気工事士法の特殊電気工事にあたり、特種電気工事資格者でなければ従事できない。第一種電気工事士の免状だけでは作業できない。 発電機の据付けや配線、制御盤への接続などの作業が対象になる。
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